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幽 花腐し

松浦 寿輝

詩人として出発、批評でも活躍の後、四十を越え小説へー。中華街のバーで、二十年以上前に遇った女の幻影に翻弄される男の一夜を描く、最初の本格的な小説「シャンチーの宵」、芥川賞を受賞した「花腐し」他、知的かつ幻想的で、悲哀と官能を湛えた初期の秀作全六篇を収める。社会から外れた男が生きる過去と今を、類稀な魅力を放つ文体で生々しく再現し、小説の醍醐味が横溢する作品集。

松浦 寿輝

松浦 寿輝(まつうら ひさき、1954年3月18日 - )は、日本の詩人、小説家、フランス文学者、批評家、東京大学名誉教授。毎日出版文化賞、高見順賞、読売文学賞選考委員。日本藝術院会員。 == 人物 == 東京都出身。幼少期から映画に親しむ。家のすぐ裏側が映画館であったと、初の映画評論集『映画n-1』の後書きに記されている。クリント・イーストウッド、ベルナルド・ベルトルッチ、特にアルフレッド・ヒッチコックの監督作品をこよなく愛しており、東大の映画講義でもしばしば言及する。ただし、ジャン=リュック・ゴダールに対しては、近年のあからさまなアジア蔑視に対して疑問を感じている。
誕生(1954-03-18) 1954年3月18日(66歳) 日本・東京都
職業詩人・小説家・フランス文学者・批評家
言語日本語
国籍日本
教育博士(学術)
最終学歴東京大学大学院仏文科
活動期間1982年 - (詩人として)1996年 - (作家として)
ジャンル小説・詩・評論
代表作『花腐し』(2000年)『半島』(2004年)『川の光』(2007年)『
主な受賞歴高見順賞(1988年)吉田秀和賞(1995年)三島由紀夫賞(1996年)
デビュー作『もののたはむれ』(1996年)