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化土記

北原亞以子

化土ーそれは積み上げた先から崩れ落ちる土のこと。崖下にたまる化土は、淀んだ政治とそこにどっぷり浸かった役人たちの象徴だ。そんな化土にからめとられ、殺された男がいた。老中・水野忠邦配下で天保の改革推進派の幕臣・栗橋伊織である。故あって廃嫡されていた伊織の兄は、かつての想い女だった弟の妻・花重とともに、敵を追いかけ、印旛沼に向かうが…。時代小説の名手が紡ぎ出す感動の人間ドラマ。

北原亞以子

北原 亞以子(きたはら あいこ、本名:高野美枝、1938年1月20日 - 2013年3月12日)は、日本の小説家。 == 経歴 == 東京・新橋の祖父からの椅子専門の洋家具職人の家に生まれる。4歳で父が南方戦地で戦死し、6歳の1944年(昭和19年)11月30日に空襲で生家が焼失し、7歳で終戦を迎える。千葉県立千葉第二高等学校卒業。高校のころから小説家を希望し、石油会社OLをしながら書き続ける。 28歳の時に同人誌「文藝首都」の同人への推薦人のつてが無く購読と批評提出のできる会員となり、処女作を提出するが酷評されショックを受けて会員をやめる。1968年、同人誌「文学地帯」の同人となる。翌1969年、同誌に発表した『ママは知らなかったのよ』で第1回新潮新人賞を受賞。
誕生高野 美枝(たかの よしえ) (1938-01-20) 1938年1月2
死没(2013-03-12) 2013年3月12日(75歳没) 日本・東京都
職業小説家
言語日本語
国籍日本
最終学歴千葉県立千葉第二高等学校
活動期間1969年 - 2013年
ジャンル時代小説
代表作「慶次郎縁側日記」シリーズ「深川澪通り木戸番小屋」シリーズ
主な受賞歴第1回新潮新人賞、小説現代新人賞佳作(1969年)第17回泉鏡花文学賞(
デビュー作「ママは知らなかったのよ」