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今 東光/北村 透谷

幼時から許婚のような間柄である貞吉は、妙な絵ばかり描いている甲斐性のない男にみえた。お綾は貞吉に心を寄せながらも他家に嫁ぐ。貧しくとも、真心を尽くして生きた男の生涯(今東光『清貧の賦』)。世の明るさを一身に集めたような恋は突然、終わった。香気溢れる悲恋の調べ(北村透谷『星夜』)。戊辰戦争に敗れた会津藩士の子・荘十郎は、各地を転々としながら、姿の見えぬ「敵」に長刀をふりかざす(田宮虎彦『霧の中』)。激動期の日本、辛苦と哀しみに耐えつつ歩いた庶民の長い道のり。
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今 東光/北村 透谷

今 東光(こん とうこう、1898年(明治31年)3月26日 - 1977年(昭和52年)9月19日)は、横浜生まれの天台宗僧侶(法名 春聽)、小説家、参議院議員。大正時代後期、新感覚派作家として出発し、出家後、長く文壇を離れるが、作家として復帰後は、住職として住んだ河内や平泉、父祖の地、津軽など 奥州を題材にした作品で知られる。 作家・評論家で、初代文化庁長官を務めた今日出海(ひでみ)は三弟。儒学者の伊東梅軒は母方の祖父。医師で第8代弘前市長や衆議院議員を務めた伊東重は母方の伯父。国家主義者の伊東六十次郎は従弟。外交官の珍田捨巳は父方の遠縁にあたる。 == 経歴 == === 新進時代 === 横浜市伊勢町(野毛山・伊勢山皇大神宮下)にて代々津軽藩士山奉行家系の父・武平(ぶへい)、母・綾の間の3人兄弟の長男として生まれた。
前職僧侶
所属政党自由民主党
配偶者草間フミ子蜂谷清
選挙区全国区
当選回数1回
在任期間1968年7月7日 - 1974年7月7日