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子育てごっこ

三好 京三

東北の寒村で小学校教師をしている夫妻が、ひょんなことから学校に通ったことのない少女・吏華を預かることになった。吏華は5歳のころより老画家に連れられて、住まいを転々としていたのだ。厳格な“男先生”と社会常識のかけらも身につけていない吏華、その間に立って右往左往する“女先生”の波乱の日々が始まるー。子育てとは、教育とは何かを問う問題作で、1975年に第41回文學界新人賞、1976年に第76回直木賞を受賞。1979年には映画化され大きな反響を呼んだ。より事実をなぞっているといわれる姉妹作「親もどき“小説・きだみのる”」を同時収録。

三好 京三

三好 京三(みよし きょうぞう、1931年(昭和6年)3月27日 - 2007年(平成19年)5月11日)は、岩手県胆沢郡前沢町(現・奥州市)出身の小説家。本名、佐々木 久雄(ささき ひさお)。日本文芸家協会、日本ペンクラブ会員。 == 人物 == 岩手県生まれ。家業は農業兼荷馬車業であった。生家の周囲は貧しい家ばかりで、その中では新しがりの父が蓄音機を買ったり、ハイカラな風呂場を建てたりして目立っていた。生い立ちについて、三好によると「私は貧困どん底の家に生まれ育ったと、少年時代から思い続けている。昭和10年に父、父の弟、私の幼い弟が死亡し、1年間に3つのお弔いを出してから我が家はダメになったと聞いている。
誕生1931年3月27日岩手県奥州市
死没(2007-05-11) 2007年5月11日(76歳没)
職業小説家
国籍日本
教育文学士
最終学歴慶應義塾大学文学部(通信教育)卒業
代表作『子育てごっこ』(1975年)[1]
主な受賞歴文學界新人賞(1975年)直木三十五賞(1976年)