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近藤 啓太郎/徳田 秋声

「先生さん」の赤パンツは大漁を呼び寄せる。-そんな噂が広まって、とうとう村一番の頑固親父の船に乗ることになった中学教師。海と、海に生きる者たちの生命力が躍動する、近藤啓太郎の快作『赤いパンツ』。大勢の客でごった返す蒸気船。避暑地へ向かう「私」が隣り合わせた、怪しい老婆との長い夜(徳田秋声『夜航船』)。正月を迎える前に一儲け、船長のもくろみは厳しい自然に打ち砕かれた。漂流生活57日、実在の海難事件に取材した野上弥生子『海神丸』。波にもまれ、生の根源があらわにされる傑作三篇。
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近藤 啓太郎/徳田 秋声

近藤 啓太郎(こんどう けいたろう、1920年(大正9年)3月25日 - 2002年(平成14年)2月1日)は、日本の作家。 == 経歴 == 三重県四日市市生まれ。第一東京市立中学校(現東京都立九段高等学校)を経て、東京美術学校日本画科卒業。戦後、千葉県鴨川で1年ほど漁業に従事する。その後鴨川中学校の図工科教師となり、教職のかたわら創作を行う。1952年、「遭難」を『早稲田文学』に発表してデビュー、1956年、「海人舟」で芥川賞受賞。第三の新人の一人に数えられ、阿川弘之、吉行淳之介、安岡章太郎らとは終生親しくつきあった。 愛犬家で中学生の頃からの日本犬保存会の会員であり、鴨川で家を建てた後は「八色犬舎」という犬舎号を登録して柴犬や紀州犬の繁殖を行い井上靖、遠藤周作ら作家仲間に柴犬の仔犬を譲ったり、安岡章太郎に紀州犬の仔犬を世話したりした。
誕生(1920-03-25) 1920年3月25日三重県四日市市
死没(2002-02-01) 2002年2月1日(81歳没)
言語日本語
国籍日本
最終学歴東京美術学校
活動期間1952年 - 2002年
ジャンル小説
代表作『海人舟』
主な受賞歴芥川龍之介賞 読売文学賞