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百と八つの流れ星(上)
丸山健二
どれほど凡庸な日常、懊悩に満ちた生活、不運に翻弄される生涯であろうとも、人生には闇を走る閃光にも似た煌めきの一瞬が訪れる。突然の啓示、突き上げる衝動、底なしの恍惚、天地との交感、絶望を転覆させる憧憬…。作家生活四十年を越え、なおも創作の鉱脈を掘り続ける著者が、戦後から現在までのさまざまな日本を舞台に、老若男女、獣や鳥たちの、命輝く一瞬を百八の物語に凝縮する。書き下ろし短篇百八話を上下二巻に収録。
丸山健二
丸山 健二(まるやま けんじ、1943年12月23日 - )は、日本の小説家。 == 経歴 == 長野県飯山市出身。1964年、国立仙台電波高等学校(現在の仙台高等専門学校広瀬キャンパス)を卒業後、1967年まで東京の商社にテレックス・オペレーターとして勤務。 1966年、「夏の流れ」が第23回文学界新人賞受賞。翌年、同作が第56回芥川賞受賞(23歳での受賞は綿矢りさが受賞するまで最年少)。 1968年、長野県へ移住。 1973年に「雨のドラゴン」が第9回谷崎潤一郎賞候補作、1976年に「火山の歌」が第12回谷崎潤一郎賞候補作、1987年に「月に泣く」が第14回川端康成文学賞候補作となるが、いずれも授賞を辞退する。 2013年、「丸山健二文学賞」を創設。
田舎暮らしに殺されない法
水の家族
死者の視線が、平凡な家族の、ある過去と現在を照らし出す。忘れ...
夏の流れ
平凡な家庭を持つ刑務官の平穏な日常と、死を目前にした死刑囚の...
さもなければ夕焼けがこんなに美しいはずはない
安曇野にこもり、ただ一人の力で執筆と作庭に明け暮れる小説家の...
さすらう雨のかかし
寂れる一方の片田舎、海ノ口町。町の秩序を守るため、役場の苦情...
千日の瑠璃(上)
きょうもまた鉛色の生を生きつづける者たちは、現世の申し子にし...
我ら亡きあとに津波よ来たれ(上巻)
ブナの実はそれでも虹を夢見る
種から育てたブナの木たちは、二〇年を経てついに花を咲かせた。...
生きることは闘うことだ
人生が楽しいなどとは幻想だと、なぜまだわからないのか。理不尽...
惑星の泉
焼け落ち、忘れ去られた片田舎、鯨町。死にゆく者は死に、湧きあ...
風を見たかい?
気随気侭な「風人間」としてさすらう泥棒の青年が、憂き世を吹き...
百と八つの流れ星(上)
どれほど凡庸な日常、懊悩に満ちた生活、不運に翻弄される生涯で...
貝の帆(一)
丸山健二 掌編小説集 人の世界
めくるめく語彙、彫琢した文章によってわずかな紙幅に凝縮された...