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象牛

石井 遊佳

自分を弄んだ男性教師を追ってたどり着いたインド・ガンジス河岸の聖地。傷心の女子大生は、ここでも「象牛」なる謎の存在に翻弄される。果たして彼女はこの懊悩から解脱できるのかー表題作の他、大阪「比〓〓駄(ひらかだ)」を流れる淀川河岸を舞台に、恋に似た短く激しい熱情を描く「星曝し」を収める、芥川賞受賞後初の作品集。

石井 遊佳

石井 遊佳(いしい ゆうか、1963年11月 - )は日本の小説家、日本語教師。インド・タミル・ナードゥ州チェンナイ在住。 == 略歴 == 大阪府枚方市出身。 大阪府立大手前高等学校、早稲田大学法学部卒業。その後、東京大学文学部インド哲学仏教学専修課程に学士編入。更に、同大学院人文社会系研究科博士後期課程に進み、満期退学(専門は中国仏教)。元「海燕」編集長の根本昌夫の小説教室に通う。 2015年から東大で知り合ったサンスクリット語研究者の夫(石井裕)と共にチェンナイのIT企業で日本語教師として働く。