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ある男

平野啓一郎

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。平野啓一郎の新たなる代表作! 弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。 宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。 里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。 人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。 「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。 人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。

平野啓一郎

平野 啓一郎(ひらの けいいちろう、1975年6月22日 - )は、日本の小説家。 == 経歴 == 1975年6月22日に愛知県蒲郡市で生まれたが1歳で父親(享年36)を亡くし、2歳から18歳まで母親の実家があった福岡県北九州市八幡西区で育つ。私立明治学園中学校を経て、福岡県立東筑高等学校、京都大学法学部卒業。高校時代に80枚の処女作を執筆。大学では小野紀明ゼミ(政治思想史)に所属し、バーでのアルバイトや軽音サークルの活動をこなしながら、小説を執筆していた。 大学では軽音楽サークルでギターを担当。主にLOUDNESSをはじめとするヘヴィメタル系のコピーが中心で、LOUDNESSのドラマーである樋口宗孝の訃報を耳にした際にバンド時代の思い出と当時のヘヴィメタルシーンを社会的背景を含めて綴っている。1997年、21歳の平野は資料収集半年、執筆半年の計一年を費やしデビュー作となる『日蝕』を書く。
誕生(1975-06-22) 1975年6月22日(45歳) 日本・愛知県蒲
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育学士(法学)
最終学歴京都大学法学部卒業
活動期間1998年 -
ジャンル小説・随筆・評論
代表作『日蝕』(1998年)『葬送』(2002年)『決壊』(2008年)『ある
主な受賞歴芥川龍之介賞(1999年)芸術選奨新人賞(2009年)ドゥマゴ文学賞(2
デビュー作『日蝕』(1998年)
配偶者春香
子供1女・1男