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線は、僕を描く

砥上裕將

喪失感を抱いた大学生・青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気に入られた霜介は、その場で内弟子にされてしまう。それが気に入らない湖山の孫・千瑛は、霜介に一年後の「湖山賞」をかけての水墨画勝負を迫る。わけのわからないうちに水墨画の世界に引っ張り込まれた霜介だったが、次第に水墨画の魅力に魅了されていく。 水墨画とは筆先から生み出される「線」の芸術。描くのは「命」そのもの。 描くことで次第に回復していく霜介と千瑛の勝負の行方は。 第59回メフィスト賞受賞作『線は、僕を描く』の試し読み16ページを含む、作品を良く知るための小冊子。

砥上裕將

砥上 裕將(とがみ ひろまさ、1984年 - )は、日本の水墨画家、小説家。福岡県生まれ。 == 経歴・人物 == 2019年6月、『線は、僕を描く』で第59回メフィスト賞を受賞し、同年同作で小説家デビュー。『線は、僕を描く』は堀内厚徳の作画によって『週刊少年マガジン』で漫画化連載された(コミックス全4巻完結)。また同作は第3回ブランチBOOK大賞2019を受賞。第17回キノベス!2020では6位となった。2020年、第17回本屋大賞にもノミネートされている。 == 作品リスト == === 単行本 === 『線は、僕を描く』(講談社、2019年7月) === 雑誌掲載作品 === エッセイなど「『線は、僕を描く』あとがきのあとがき」 - 『メフィスト』2019年 vol.2(2019年8月、講談社) 「「言葉が出てきてはいけない世界」を小説に描くということ」 - 『文蔵』163号(2019年9月、PHP研究所) 「第59回メフィスト賞受賞作『線は、僕を描く』5万部突破!