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悼む人

天童荒太

直木賞受賞作『悼む人』の感動ふたたび! 新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築静人。死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時には、あなたの行為で救われたと感謝されることもある——。 さまざまな死者や生者との、出会いと別れを繰り返す静人。やがて一人の女性との邂逅が、今度は静人の心にも波紋を生む……。 前書きに、「できるだけ一日に一度、就寝前の時間に〈静人〉となり、空と向き合う。〈静人〉として、星を、星を隠す雲を見上げ、心にわきたつものを書きとめる。」とある通り、直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界への格好のイントロダクションになるだろう。

天童荒太

天童 荒太(てんどう あらた、1960年5月8日 -)は、日本の小説家・推理作家。男性。初期は本名の栗田 教行(くりた のりゆき)名義で活動した。代表作に『家族狩り』『永遠の仔』『悼む人』など。 == 来歴・人物 == 愛媛県松山市出身。愛媛県立松山北高等学校、明治大学文学部演劇学科卒業。 童話・映画脚本などさまざまな賞に応募し、本名で投稿した「白の家族」が野性時代新人文学賞を受賞。『ZIPANG』『アジアンビート』など映画の脚本などを手がけた後に、天童荒太名義で小説を書く。
誕生栗田 教行 (1960-05-08) 1960年5月8日(60歳) 日本
職業小説家、推理作家
言語日本語
最終学歴明治大学文学部演劇学科
活動期間1986年 -
ジャンル小説
代表作『家族狩り』『永遠の仔』『悼む人』
主な受賞歴野性時代新人文学賞(1986年)日本推理サスペンス大賞優秀作(1994年
デビュー作『白の家族』