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等伯

安部龍太郎

国宝「松林図屏風」は、なぜ描かれたのか―天下一の絵師をめざし、三十一歳で能登の七尾から京へ。信長・秀吉の時代に頂点をきわめた狩野永徳のけんらん豪華な画風に、ひとりたたかいを挑んだ男がいた。身近な者の非業の死、心の師・千利休の自刃...苦しみと絶望をのりこえ、悲しみは祈りにかえ、初志をつらぬき、ついに画境の高みへのぼりつめた男を、さらなる試練が待ち受けていた。そして...。謎多き絵師の生涯が、華麗な絵巻物で浮かびあがる!直木賞受賞作『等伯』の日経新聞連載時の名コンビが復活!巻末に安部龍太郎「等伯」10選の写真と、作品解説を収録。

安部龍太郎

安部 龍太郎(あべ りゅうたろう、1955年6月20日 - )は、日本の小説家。本名 良法。日本文芸家協会会員。日本ペンクラブ会員。 福岡県八女市(旧・黒木町)生まれ。国立久留米工業高等専門学校機械工学科卒。学生時代から太宰治、坂口安吾などの作品を読み、作家を志して卒業後上京。東京都大田区役所に就職、後に図書館司書を務める。