光と影
渡辺淳一
将来を嘱望された陸軍大尉の小武は右腕負傷の憂き目にあう。偶然にも同じ傷で同期の寺内と病院で一緒になるが、小武は切断、寺内は腕を残した施術となった。廃兵となった小武はしだいに転落の気分を味わうが、いっぽうの寺内は……。カルテの順番という小さな偶然がわけた人生の光と影を、的確なタッチで構築した直木賞受賞作に、人間の皮肉を巧みに描き出した「宣告」「猿の抵抗」、若く美しい女に潜む戦慄をあつかった「薔薇連想」の三篇を加えた卓抜な作品集。
誕生 | (1933-10-24) 1933年10月24日 日本 北海道空知郡砂川 |
死没 | (2014-04-30) 2014年4月30日(80歳没) 日本 東京都 |
職業 | 作家整形外科医 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 1965年 - 2014年 |
ジャンル | 小説 |
代表作 | 『光と影』(1970年)『花埋み』(1970年)『遠き落日』(1979年 |
主な受賞歴 | 新潮同人雑誌賞 (1965年)直木三十五賞(1970年)吉川英治文学賞( |
デビュー作 | 「死化粧」(1965年) |