九年前の祈り
小野正嗣
三十五になるさなえは、幼い息子の希敏をつれてこの海辺の小さな集落に戻ってきた。希敏の父、カナダ人のフレデリックは希敏が一歳になる頃、美しい顔立ちだけを息子に残し、母子の前から姿を消してしまったのだ。何かのスイッチが入ると大騒ぎする息子を持て余しながら、さなえが懐かしく思い出したのは、九年前の「みっちゃん姉」の言葉だった──。痛みと優しさに満ちた〈母と子〉の物語。 表題作他四作を収録。芥川賞受賞作。
誕生 | (1970-11-27) 1970年11月27日(49歳) |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 博士 |
最終学歴 | パリ第8大学Ph.D |
活動期間 | 2001年 - |
ジャンル | 小説 |
代表作 | 『にぎやかな湾に背負われた船』(2002年)『九年前の祈り』(2014年 |
主な受賞歴 | 朝日新人文学賞(2001年)三島由紀夫賞(2002年)早稲田大学坪内逍遙 |
デビュー作 | 『水に埋もれる墓』(2001年) |
配偶者 | あり |