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abさんご

黒田夏子

「途方もないものを読ませていただいた」──蓮實重彦・東大元総長の絶賛を浴びて早稲田文学新人賞を受賞した本作は、75歳の著者デビュー作。昭和の知的な家庭に生まれたひとりの幼子が成長し、両親を見送るまでの美しくしなやかな物語である。半世紀以上ひたむきに文学と向き合い、全文横書き、「固有名詞」や「かぎかっこ」「カタカナ」を一切使わない、日本語の限界に挑む超実験小説を完成させた。第148回芥川賞受賞作。小説集『abさんご』より表題作のみ収録。

黒田夏子

黒田 夏子(くろだ なつこ、本名:非公開、1937年3月23日 - )は、日本の小説家。東京・赤坂出身。父はサンスクリット学者の辻直四郎。 == 経歴 == 4歳の時に母親が結核で死去し、自身も自宅療養する中、5歳の時に物語を書き始める。 小学校から高校まではカトリック系の湘南白百合学園に通った。高校の文芸部雑誌に「タミエ」の出る作品を初めて掲載する。その号に「遠い日の断章」という四行九連の詩を掲載した。早稲田大学教育学部国語国文学科に進学し、在学中に同人誌『砂城』を主宰した。
誕生(1937-03-23) 1937年3月23日(83歳) 日本・東京
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育学士
最終学歴早稲田大学教育学部国語国文学科
活動期間1963年 -
ジャンル小説
代表作『abさんご』(2012年)
主な受賞歴早稲田文学新人賞(2012年)芥川龍之介賞(2013年)
デビュー作『毬』(1963年)