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水滴
目取真俊
徳正の右足が突然冬瓜のように膨れ始め、親指の先から水が噴き出したのは六月半ばだった。それから夜毎、徳正のベッドを男たちの亡霊が訪れ、滴る水に口をつける。五十年前の沖縄戦で、壕に置き去りにされた兵士たちだった...。沖縄の風土から生まれた芥川賞受賞作に、「風音」「オキナワン・ブック・レヴュー」を併録。
目取真俊
目取真 俊(めどるま しゅん、1960年10月6日 - )は日本の小説家、政治活動家。芥川賞受賞者。本名、島袋正。 == 経歴 == 沖縄県国頭郡今帰仁村出身。沖縄県立北山高等学校を経て琉球大学法文学部卒業。期間工、警備員、塾講師などを経て県立高校の国語教師を務めるが、2003年に退職。在職中の1997年に『水滴』で第117回芥川賞を受賞。 沖縄の自然や風土、歴史に根ざした小説を発表している。
風音
初恋の人の記憶を辿る旅を続ける老婦人。夫の暴力から逃れて、沖...
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太平洋戦争中、地上戦で20万人以上の犠牲者を出した沖縄。本土...
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