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厚物咲

中山義秀

幕末から維新にかけての激動期に、剣の道ひとつに賭けた武士の人生の哀歓と誇りを描く「碑」。二人の若き軍医を主人公に、テニヤン島が敵襲を受けて陥落するまでの凄絶な日々を追う「テニヤンの末日」。異常性格で色気と欲気の餓鬼でありながら見事な厚物咲の菊作りに成功した後横死する老人と、その友人の堅気な人生とを対照させて描く芥川賞受賞作の「厚物咲」など7編。歳月の流れの中に浮沈する人間の運命を香気豊かに描く中山文学の代表作選。
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中山義秀

中山 義秀(なかやま ぎしゅう、1900年10月5日 - 1969年8月19日)は、日本の小説家。本名、議秀(よしひで)。長い無名時代を経て『厚物咲』が芥川賞受賞。以後作家として幅広く活躍し、『碑』のほか、戦後は戦争物『テニヤンの末日』や歴史物『台上の月』『咲庵』などを書いて高く評価された。芸術院会員。 == 来歴 == === 生涯 === 福島県西白河郡大屋村(現白河市)生まれ。 1918年に旧制安積中学(現・福島県立安積高等学校)を卒業、1923年に早稲田大学文学部英文科卒業。 早稲田大学在学中に、横光利一、富ノ澤麟太郎、小島勗らと同人誌『塔』を創刊。
誕生中山 議秀1900年10月5日福島県西白河郡大屋村
死没(1969-08-19) 1969年8月19日(68歳没) 日本 東京都
言語日本語
国籍日本
最終学歴早稲田大学英文科卒業
ジャンル小説
代表作『厚物咲』(1938年)『碑』(1939年)『テニヤンの末日』(1948
主な受賞歴芥川龍之介賞(1938年)野間文芸賞(1964年)日本芸術院賞(1965
配偶者真杉静枝