徳山道助の帰郷
柏原兵三
大分市の外れに生まれた徳山道助は、立派な軍人となって故郷の誇りであった。彼の母の33回忌を機に、齢74にして久々に帰郷を決心した。だが、精神のバランスを崩した妻との生活は渇いており、経済的にも辛い。落ちぶれた姿を見られたくない道助は、帰郷を渋るが……。明治生まれの気骨ある主人公が戦後の退廃を嘆き、軍人としての矜持を持ったまま、余生を生き抜く姿を丹念に描いた芥川賞受賞作。ほか「殉愛」「クラクフまで」「朗読会」「ピクニック」を収録。
誕生 | 1933年11月10日千葉県千葉市 |
死没 | (1972-02-13) 1972年2月13日(38歳没)東京都文京区 |
墓地 | 寛永寺第一霊園 |
職業 | 小説家、ドイツ文学者 |
最終学歴 | 東京大学大学院人文科学研究科 |
ジャンル | 小説 |
代表作 | 『徳山道助の帰郷』(1967年)『長い道』(1969年) |
主な受賞歴 | 芥川龍之介賞(1968年) |