猫を抱いて象と泳ぐ
小川洋子
「大きくなること、それは悲劇である」──この警句を胸に11歳の身体のまま成長を止めた少年は、からくり人形を操りチェスを指す。その名もリトル・アリョーヒン。盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、自分の姿を見せずに指す独自のスタイルから、いつしか“盤下の詩人”と呼ばれ奇跡のように美しい棋譜を生み出す。架空の友人インディラとミイラ、海底チェス倶楽部、白い鳩を肩に載せた少女、老婆令嬢……少年の数奇な運命を切なく描く。小川洋子の到達点を示す傑作。
誕生 | 本郷 洋子(ほんごう ようこ) (1962-03-30) 1962年3月 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士(文学) |
最終学歴 | 早稲田大学第一文学部文芸専修 |
活動期間 | 1988年 - |
ジャンル | 小説・随筆 |
代表作 | 『妊娠カレンダー』(1990年)『薬指の標本』(1994年)『博士の愛し |
主な受賞歴 | 海燕新人文学賞(1988年)芥川龍之介賞(1991年)読売文学賞(200 |
デビュー作 | 「揚羽蝶が壊れる時」(1988年) |