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六〇〇〇度の愛

鹿島田真希

優しい夫と息子と団地で暮らす何不自由ない生活を捨て、ある日、女は長崎へと旅立った。かつて六〇〇〇度の雲で覆われ、原爆という哀しい記憶の刻まれた街で、女はロシア人の血を引く美しい青年と出会う。アルコール依存の末に自殺した兄への思慕を紛らわすかのように、女は青年との情交に身を任せるが―。生と死の狭間で揺れる女を描き、現代人の孤独に迫った三島賞受賞作。

鹿島田真希

鹿島田 真希(かしまだ まき、1976年10月26日 - )は日本の小説家。特にフランス文学の影響を受けた前衛的な作品を執筆している。 == 経歴 == 東京都出身。高校時代にドストエフスキーなどのロシア文学に傾倒。作品世界への興味から教会に通うようになり、17歳のときに日本ハリストス正教会で受洗し正教会信徒となる。白百合女子大学文学部ではフランス文学科に進みプルーストなどを読む。卒論はジュリア・クリステヴァ。大学在学中の1999年、友人の勧めで応募した「二匹」で第35回文藝賞受賞しデビュー。
誕生(1976-10-26) 1976年10月26日(44歳)
職業小説家
言語日本語
国籍日本
教育学士(文学)
最終学歴白百合女子大学仏文科
活動期間1999年 -
ジャンル小説
代表作『六〇〇〇度の愛』(2005年)『冥土めぐり』(2012年)
主な受賞歴文藝賞(1999年)三島由紀夫賞(2005年)野間文芸新人賞(2007年
デビュー作『二匹』(1999年)
配偶者あり