ロックンロールミシン
鈴木清剛
社会人三年目の賢司は変わりばえのしない仕事に燃え尽きぎみ。彼女もいて傍目には悪くない生活に見えたが...。フリーターをしていた高校時代の友人・凌一が仲間達とインディーズブランドを立ち上げることになった。戦略ゼロながら熱く服づくりに励む彼ら。ファッションにまるで興味がないものの、ほとばしるエネルギーに圧倒され、賢司は次第に重要なメンバーとして頼りにされる存在になっていく。一九九八年度三島由紀夫賞を受賞、二〇〇二年に行定勲監督により映画化された作品を全面改稿、大幅加筆。ミシンと糸が紡ぎ出すロックな「青春ワーキング小説」決定版。