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夏の水の半魚人

前田司郎

魚彦。僕の変な名前は、お母さんの初恋にちなんでつけられた。写生大会で行った臨死の森で、転校生・海子の秘密を見てしまう。二人だけの秘密。夏の海の水の音。色ガラスの破片。車椅子の今田は魔法使いに会ったという。そんなの嘘だ、嘘であって欲しいと思う。出処の知れない怒り、苛立ち、素晴らしい遊び、僕はこの楽園を飛び出したいのかもわからない。あの神話のような時代を。

前田司郎

前田 司郎(まえだ しろう、1977年4月13日 - )は、日本の劇作家、演出家、俳優、小説家、映画監督、脚本家。 == 略歴 == 東京都品川区五反田出身。ソニー本社に程近い工場地帯に育つ。日本大学豊山高等学校、和光大学人文学部文学科卒業。高校時代に演劇部に入ろうとするが廃部が決定済みで新規入部を受け付けていなかったため、在学中から舞台芸術学院に通い始める。大学進学後の1997年に劇団「五反田団」を旗揚げし、現在に至るまで主宰として作・演出を担当。2003年に「五反田団」を「青年団」と合併(2005年に合併解消)した経緯から、平田オリザが提唱した現代口語演劇の潮流の一人とされる。北海道戯曲賞最終選考委員を務めている。
プロフィール
誕生日(1977-04-13) 1977年4月13日(43歳)
出身地日本・東京都品川区五反田
主な作品
テレビドラマ『徒歩7分』
映画『ふきげんな過去』
受賞
その他