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爆心

青来有一

殉教の火、原爆の火に焼かれながら、人はなぜ罪を犯し続けるのか?「聖水」で芥川賞を受賞した著者が、欲望と贖罪、死とエロスの二律背反の中で苦悩し歓喜する人々を描いた連作短編集。人間の内奥を圧倒的な物語性の中で展開し、谷崎潤一郎賞、伊藤整文学賞の二つの文学賞を同時受賞した衝撃的作品。

青来有一

青来 有一(せいらい ゆういち、本名:中村 明俊、1958年12月13日 - )は、日本の小説家。芥川賞受賞。 == 来歴・人物 == 長崎県長崎市生まれ。長崎市立城山小学校、長崎市立淵中学校、長崎県立長崎西高等学校とすべて爆心地から3km以内で育った。長崎大学教育学部卒業後、長崎市役所職員として勤める傍ら、1995年に「ジェロニモの十字架」で第80回文學界新人賞を受賞し作家デビュー。2001年、「聖水」で第124回芥川龍之介賞を受賞。「ジェロニモの十字架」「ウネメの家」「泥海の兄弟」「信長の守護神」に続く5度目の候補での受賞だった。 その後も2019年3月末に定年退職するまで役所勤めを続けながら執筆活動を行った。