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吉野朝太平記

鷲尾雨工

唯一の支柱と頼る准皇親房卿の薨去にあって彫心鏤骨の工作も空しく、悲境のどん底になお南北朝合一をめざし、倦まずめぐらす正儀の秘謀。自責悶々、乱心狂気する足利尊氏。凄愴乱離の大団円。第2回直木賞受賞作品。

鷲尾雨工

鷲尾 雨工(わしお うこう、本名:鷲尾 浩、1892年4月27日 - 1951年2月9日)は日本の小説家。 新潟県西蒲原郡黒鳥村(現・新潟市西区黒鳥)生まれ。新潟県立小千谷中学校、早稲田大学英文科卒業。 作家を志し、学生時代にはダヌンツィオの『フランチェスカ・ダ・リミニ』を翻訳出版。卒業後、直木三十五とともに冬夏社を経営するも関東大震災により半年で倒産。 『吉野朝太平記』で第二回直木賞受賞。代表作に『明智光秀』『甲越軍記』などの歴史小説がある。 ペンネームは夫人が『南総里見八犬伝』から得たもの。