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夜と霧の隅で

北杜夫

第二次大戦末期、ナチスは不治の精神病者に安死術を施すことを決定した。その指令に抵抗して、不治の宣告から患者を救おうと、あらゆる治療を試み、ついに絶望的な脳手術まで行う精神科医たちの苦悩苦闘を描き、極限状況における人間の不安、矛盾を追究した芥川賞受賞の表題作。他に『岩尾根にて』『羽蟻のいる丘』等、透明な論理と香気を帯びた抒情が美しく融合した初期作品、全5編。
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北杜夫

北 杜夫(きた もりお、本名:斎藤 宗吉(さいとう そうきち)、1927年5月1日 - 2011年10月24日)は、日本の小説家、エッセイスト、精神科医、医学博士。 祖父は医師で政治家の斎藤紀一。父は紀一の養子で、歌人で医師の斎藤茂吉。兄はエッセイストで精神科医の斎藤茂太。娘はエッセイストの斎藤由香。 == 経歴 == === 生い立ち === 東京市赤坂区青山南町(現在の東京都港区南青山)に、母・斎藤輝子、父・茂吉の次男として生まれた。生家は母・輝子の実父・斎藤紀一が創設した精神病院「青山脳病院」であった。 少年時代は昆虫採集に熱中する日々を送り、文学には興味を抱かなかった。
誕生本名 斎藤 宗吉(さいとう そうきち) (1927-05-01) 192
死没(2011-10-24) 2011年10月24日(84歳没) 日本・東京
職業小説家、随筆家、精神科医
言語日本語
国籍日本
教育医学博士(慶應義塾大学)
最終学歴東北大学医学部卒業慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了
活動期間1959年 - 2011年
ジャンル小説、随筆
代表作『どくとるマンボウ航海記』(1960年、随筆)『夜と霧の隅で』(1960
主な受賞歴芥川龍之介賞(1960年)毎日出版文化賞(1964年)日本文学大賞(19
デビュー作『幽霊―或る幼年と青春の物語』(1959年)
子供斎藤由香
親族斎藤茂吉(父)斎藤茂太(兄)