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深い河

田久保英夫

朝鮮戦争のまっただ中、学生の僕は、夏期休暇の間、雲仙の米軍キャンプで、《馬丁》としてアルバイトしていた。病気の馬の検査をするために街へ下りて行った獣医が帰ってこず、馬と一緒に置き去りにされた僕がとった行動は……? 平和な日本の中に潜む戦争の暗影とその殺戮の強烈な臭気とを、青春の悪夢のような体験を通して描き、注目をあつめて話題となった芥川賞受賞作。ほかに『遠い夏から』『水いらず』『樹蔭』の3編を収録。

田久保英夫

田久保 英夫(たくぼ ひでお、1928年1月25日 - 2001年4月14日)は、東京府東京市浅草区(現在の東京都台東区)出身の小説家。慶應義塾大学仏文科卒。精緻な文体で男女間の心理の陰翳を描き、短篇の名手として知られた。 == 来歴・人物 == 東京府東京市浅草区浅草田中町(現在の東京都台東区日本堤)生れ。父は小峰秀次郎、母は田久保ハル。下町の料亭で育つ。慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。山川方夫らと第三次『三田文学』を刊行した。
誕生本名も同じ1928年1月25日 日本・東京府東京市浅草区浅草田中町(現・
死没(2001-04-14) 2001年4月14日(73歳没) 日本・東京都
職業著作家
言語日本語
国籍日本
教育慶応義塾大学文学部
活動期間1951年 - 2001年
ジャンル小説
主題心理小説
文学活動三田文学同人メンバー
主な受賞歴第46回芥川龍之介賞(1969年)毎日出版文化賞(1976年)芸術選奨文
デビュー作『緑の年』(1959年)