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影裏

沼田真佑

第157回芥川賞受賞作。 大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。 北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、 ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。 ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。 いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、 「あの日」以後、触れることになるのだが……。 樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。 芥川賞受賞作に、単行本未収録の「廃屋の眺め」(「文學界」2017年9月号・受賞後第一作)、「陶片」(「文學界」2019年1月号)を併録。 綾野剛・松田龍平主演で映画化(大友啓史監督)、2020年初頭に公開予定。 ※この電子書籍は2017月7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

沼田真佑

沼田 真佑(ぬまた しんすけ、1978年10月30日 - )は、日本の小説家。 == 人物 == 北海道小樽市生まれ、福岡県福岡市育ち。岩手県盛岡市在住。福岡大学附属大濠高等学校、西南学院大学商学部卒業。塾講師。 2017年、「影裏」で第122回文學界新人賞受賞。同作で第157回芥川龍之介賞受賞。 芥川賞選考委員の高樹のぶ子は、「(東日本大震災を題材としているが、)震災を前面に押し出した小説ではない。
誕生(1978-10-30) 1978年10月30日(41歳) 日本・北海道
職業小説家
最終学歴西南学院大学
活動期間2017年 -
代表作「影裏」(2017年)
主な受賞歴文學界新人賞(2017年)芥川龍之介賞(2017年)
デビュー作「影裏」(2017年)